アラサー女の 成人ADHD記録〜ストラテラ飲んで仕事します〜

アラサー女、成人のADHDだけど、ストラテラの力を借りて、わりと楽しく生きてます。

【関連書籍】もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?  まとめ方がイイんです!

今回は、こちらの本です。

もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?

もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?

 

 一言で言えば、非常に読みやすいです。

2011年の発売ですが、本屋さんを見ると未だに手前に置かれていたりするので、

人気なのでしょうか。

 

内容は、割とオーソドックスです。

・ADHDの原因について

・成人になってから発覚する理由

・生活での困った場面の事例&解決方法の紹介

・周囲のサポートの方法について、など。

項目だけ見れば、他の本と似ている部分も多いのですが、この本は非常に好感が

持てます。なぜなら、全体を通して、(いい意味で)軽い&前向きなんです。

 

 

ADHD関連の本を数冊続けて読んだことで、自分の好む傾向がわかってきました。

当然今回も、良い本・悪い本というジャッジではなくて、今の自分に合う本という

紹介になるので悪しからず。

 

「診断はあくまでも自分の特性を知ることであり、解決ではない」

「治すではなくて、生きやすくするための治療」

「自分を楽にするコツを見つけよう」

「当事者も周囲もリラックスして乗り切ろう」

このあたりが、この本のいいな~と思ったポイントです。

 

発達障害当事者と周囲の関係は、決して「してあげる」だけの関係じゃないという

章が特に印象的でした。以前、脳科学者の茂木健一郎さんの講演を聴きに行ったことが

あるのですが、その時に聴いた話で

「障害を持った人と一緒に過ごすことで、周囲の人も多くの貴重な経験をしている」

というようなことをおっしゃっていました。

(すみません、うろおぼえで。この時は、身体障害だった気がしますが)

 

発達障害だからしてあげる、のではなく、

「理解できるように伝える」

「相手が働きやすい環境に気を配る」

これは、定型発達の人であっても、必要なことだし、してもらって嬉しいことです。

「自分が何を苦手とするのかを相手に分かるように伝える」

「受け入れてもらいやすいように伝える」

これは、当事者側の努力が必要なところでもあります。結局は、

「共に生きて行く人同士の相互理解」なんですね。

そのバランスが、定型発達の方に負担が多いじゃないか、ということは否定は

できませんが、そんなことの公平・不公平を今更言っても、仕方がないのです。

考えるべきは、お互いにどうしたら気持ち良く過ごせるか、ではないでしょうか。

職場だけじゃなくて家庭でも同じですね。

 

「発達障害を持って生まれたから自分は不幸だ」というモードになることもあります。

分かります。でも、「苦手な部分もあるけど、こっちを頑張るから許してね、テヘ☆」

という生き方をしていった方が、自分も楽だし、まわりにとっても良い関係を築きやす

、ということを教えてくれる1冊でした。短所を埋めるより、長所を伸ばせ、という

やつですね。

 

タイトルからして、また安易に自己診断シートとか付いてて、不安を煽るだけ煽って終

わるような内容…?と思いましたが、「生きづらい特性だけど、これも自分の一部

だから、しょーがない。まるごと抱えて生きていくかー!」というモードにしてくれる

本でした。すでに知識はあるという方でも、最後の章は、読むとちょっと前向きに

なれるかもです。

 

ちなみに、数ヶ月前の自分だったら、きっとこの本は、受け入れられなかったと

思います。「けっ、理想論ばっか言いやがって」っていうモードでしたから。

そういう時は、そういう時。無理して考えをシフトしようとせずに、時が経つのに

任せましょう。うつモードの時は、「前向きな本は、受け入れられましぇーん」

それでいいんです。